「おおかみと七ひきの子やぎ」
グリム/原作、奈街三郎/脚本、スズキコージ/画
童心社「世界の名作 第2集」

スズキコージさんが絵を描いているということで、
以前から演じてみたいと思っていました。
内容は、誰でも知っているグリム童話です。
「おおかみは、白ぼくを食べました。」と読むと、
観客の子どもたちから「え？？？　何？？？！」と質問が。
そんなやりとりも、わたしが子どものころから何十年も変わらない、
（日本での）このおはなしの一部だなあ、と感じました。

さて、スズキコージさんの描く「おおかみと七ひきのこやぎ」ですが、
意外に（？）一般的な感じです。
でも、この紙芝居を一度見てしまうと、もう「おおかみと七ひきのこやぎ」といえば、
スズキコージさんの絵でしかイメージできなくなるのは、間違いありません！　
それほど、スズキコージ・ワールドは、グリム童話にぴったりなのです！

脚本に「半分までぬきながら」というような指示が多くありますが、
手早く画面を変えていくよりも、じっくり一枚一枚を見ていたいと、私は感じました。
こやぎたちの表情や、背景の色彩は、さすがスズキコージ画伯です。
何度も読み込んでいくうちに、いろいろな感じ方を楽しめそうな作品です。

３〜４歳くらいから、小学生や大人も楽しめると思います。
全12場面。

ムーラン