 「ザリガニつり」
島本一男／脚本、やべみつのり／絵、中川美穂子／監修
童心社「どうぶつの飼い方ふれあい方」
草むらでカマキリなんかを見つけた子どもに
「捕って！」と頼まれることは、よくあります。
この作品の主人公、みのるくんのように、
ザリガニ（や、ほかの昆虫も）は大好きだけど、
自分で触れず、平気な友だちを羨ましく思っている、というのは
子どもなら誰でも思い当たることでしょう。
今日も、集まってくれた不特定多数の親子に
「ザリガニ触ったことある？」と問いかけたところ、
その場の子ども全員が、「ないけど、触りたい！」という反応を見せてくれました。
女の子も、みんなでした。予想していた以上に、積極的な反応でした。
この作品の第1場面で、ザリガニを手に、得意げに友だちに見せているのは、
女の子ですね。
この紙芝居は、上記のようなみのるくんが、お父さんとザリガニつりをして
家で飼育する様子が、具体的な絵と文章で展開します。
＊さきいかを餌に、ザリガニつり
＊ザリガニをつかむのに成功！
＊飼育用水槽の用意
＊脱皮
＊片方のはさみを失っていたザリガニに、新しいはさみが再生
＊産卵
＊孵化
やべみつのりさんによる絵は、それぞれのシーンでザリガニの魅力を
強調して表現しています。
それまでお行儀良く座って見ていた男の子は、つい夢中になってしまったようで、
無意識に席を立って、ザリガニの卵の絵に近づいてきてしまいました。
ほかの子らも、かなり前のめりに引き込まれているのがうかがえました。
おはなし会会場が静かな興奮に包まれたこの作品、とてもおすすめです！
全12場面。４、５歳くらいからかな。
ザリガニを身近に感じている子なら、もっと小さくても。
ムーラン |
