「あさがおアパート」
清水えみ子／作、久保雅勇／画
童心社「自然教育かみしばい　小さな生物のせかい」

第一画面のザリガニ、金魚、かたつむりのインパクトにひかれて手に取りました。
でも、すごいのはこの後です。
ただただのけぞるばかりです、久保雅勇さんの絵の巧みさに！

さて第一場面をよく見ると、上の３匹がのぞきこんでいる箱には
あさがおの種が。そして、その一粒一粒に顔が！
このあさがおの種こそが、紙芝居の主人公です。
その表情豊かなこと！
種まき前に水に浸され、窮屈になって背中のチャックを開ける種。
園児たちに土に埋められ、それぞれの「部屋」で寛ぐ種、働く種。
やがて根を伸ばし葉を広げ、茎を伸ばすあさがお。
花を咲かせ、カタツムリやアリと再会して笑うあさがお。
生物を擬人化する絵本や紙芝居はたくさんありますが、
成長する植物をこれほど生き生きとユーモラスに擬人化できるとは！
園児が登場すると、つい演じ手も観客もそちらに同化しがちですが、
ぐっとこらえてあさがお目線で演じます ^^

わたしが図書館で見つけたこの紙芝居はずいぶん年季が入っています。
でも、もしやと思い確認したところ、
このシリーズは「こんにちは！ちいさないきもの」として今も発売中です。
あさがおの栽培経験がある方なら、年齢問わずおすすめです。
エコカーテンなら、ゴーヤもいいけど、やっぱりあさがおでしょ♪
全12場面

ムーラン