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| たぬきのてがみ |
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| informed on 2009/10/24(Sat) 17:25 by ムーラン |
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 「たぬきのてがみ」
宮崎二美枝／脚本、長谷川知子／絵
童心社
ひっそりした山のふもとにあるポストに手紙を入れる人は少なく、近くに住むおばあさんが孫のたろうくんに手紙を出すくらいです。
「やれやれ。きょうも、たったひとつだけか。きのうはからっぽだったし、このポストもそろそろおはらいばこだなあ。」
毎日集配に来る郵便屋さんのぼやきが聞こえます。
「えっ、おはらいばこって…、なくなっちゃうの…。そんなのいやだよ…。」
そう思ったのは、山のたぬきでした。
たぬきはこの郵便ポストの存在や、ポストで交わされるおばあさんや郵便屋さんのやりとりを見るのが大好きだったのです。
「はなのあぶらをちょっとつけて、チチンプイプイてがみになあれ！」
たぬきは柿の葉をせっせと手紙に変えてポストに入れました。
郵便屋さんは柿の葉（鼻の脂が足りなくてうまく変えられなかった
^^;）と手紙がぎっしり詰まったポストにびっくり。
しかも、たぬきの手紙には何も書いてありません。
「さてはたぬきのいたずらだな。まったく、こんなところにポストなんて、いらない、いらない。」
逆に郵便屋さんを怒らせてしまいました。
これではいけない、と次にたぬきの取った行動は！
＊たぬきだって、山里に人の往来の減ることをさみしく思うのだなあ。
＊たぬきの化けた男の子に、何も怪しまずひらがなを教えてあげるおばあさん。「花かごわっしょい」のおばあさんもそうだけど、わたしもこうして分け隔てなく自分の力を貸せるおばあさんになりたい、と思うのです。
＊たぬきが一生懸命書いた拙いメッセージが、郵便屋さんの心を動かします。手紙の力って素敵だな、と思うのと同時に、たぬきからのメッセージを受け止める心を持った郵便屋さんも素敵だなあと感じます。
…などなど、いろいろな要素に感動して、読んでいて声が詰まるほどジーンとしてしまうわたしです。
全12場面。
ひらがなを覚え始めるくらいのおともだちから、郵政民営化が気になる大人までおすすめです
^^
ムーラン |
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